男性ホルモンのテストステロンとハゲには密接な関係があります
こんな会話を聞いた事がある人もいるでしょう。しかし、よく考えてみて下さい。
運動がハゲるのなら、スポーツをする人はみんなハゲてしまうはずですがそんな事はありません。
この記事では、テストステロンと筋トレとハゲの関係、男性ホルモン分泌と薄毛、運動の効果のまとめを紹介します。
目次
テストステロンではげる?ハゲない?育毛・AGA髪の毛との関係とは
男性ホルモンの種類は2つに分けられます。
- 善玉男性ホルモン=テストステロン
- 悪玉男性ホルモン=ジヒドロテストステロン(DHT)
テストステロン
テストステロンは髪の毛を太くする、筋肉の増大や骨格の発達、髭、体毛の形成など、決断力など男らしさに影響を与える男性ホルモン。
男性の場合、9割以上が睾丸から、残りが副腎から分泌され、女性の場合男性の5~10%ほどが副腎から分泌されるとされています。
男性ホルモン=はげるというイメージを持つ方もいるかもしれませんがそうではありません。
ジヒドロテストステロン(DHT)
ジヒドロテストステロンは、5αリダクターゼ酵素が毛乳頭や皮脂腺付近で分泌され、テストステロンが悪玉へと変化した姿。テストステロンの持つ生体機能を維持作用をより強力にした作用があります。
お酒やタバコも、DHT量が増やす要因になります。
お酒の場合、アルコールを肝臓が分解しきれず毒性のあるアセトアルデヒドを溜め込んでしまった場合にDHT増えます。
タバコの場合、アセトアルデヒドが添加されているため、タバコの吸いすぎもDHT増加につながるのです。
ハゲる男性ホルモンはジヒドロテストステロン!
頭皮の前頭部、頭頂部に生える髪の毛、その毛根にある毛乳頭には男性ホルモンレセプターが存在。
DHTがこのレセプターと結合すると、脱毛紳士であるTGF-βが分泌されます。

男性ホルモンレセプターは遺伝します。母方から受け取るX染色体上に、男性ホルモンレセプターの情報が書かれているのです。
テストステロンは筋トレ・運動で分泌される!育毛!薄毛予防・ストレス発散の効果も!
筋トレ・運動はテストステロン量を増やします
テストステロンが増えると悪玉男性ホルモンDHTは減る傾向にあるのです。
テストステロンの量が増えると、生体維持機能は正常に働くため、DHTを分泌する必要がなくなります。
ストレス発散の効果
運動にはストレスを発散する役割もあります。
強力なストレスを感じると、脳はテストステロンの分泌を止め、DHTの力で生理機能を維持するようになります。
汗で悪玉男性ホルモンを排出
皮脂腺の近くには5αリダクターゼ酵素があるので、運動で汗をかけば排出することもできます。
ただし、トレーニング時間が長すぎると、テストステロン量は減ってしまいます。
筋トレや運動以外にもできること
テストステロンをDHTに変換させる5αリダクターゼ酵素が分泌されるその他の条件といえば、お酒とタバコ。
アセトアルデヒドが体内に蓄積することで、5αリダクターゼは分泌されてしまうのです。
筋トレや運動でテストステロン量を増やすということは、DHTの材料を量産しているということ。
お酒も煙草も好きなスポーツ選手はハゲやすいという事になります。
育毛剤でテストステロンではなくジヒドロテストステロンを抑える
いくら運動でテストステロンを増やしても、DHTが分泌されやすい体質なら薄毛対策の効果が薄れてしまいます。
運動に加えて5aリダクターゼ抑制効果のある育毛剤と育毛サプリを併用する事でより育毛効果が上がるのです。

脱毛ホルモン抑制成分 | 頭皮環境を整える成分 | 育毛促進成分 |
---|---|---|
黄金エキス他4種 | M-34他8種類以上 | マジョラムエキス他 |
医薬品のAGA治療薬でテストステロンではなくジヒドロテストステロンを抑える
DHT抑制の直接的効果がある医薬品といえばプロペシアが有名です。
プロペシアの有効成分であるフィナステリドには、5αリダクターゼを抑制する効果があります。
フィナステリドが抑制してくれるDHTは2型。1型にはデュタステリド(ザガーロ)が有効です。
どちらも厚生労働省が認める医薬品ですので、医師による処方が必要になります。
テストステロン分泌を増やす方法とハゲ・育毛に関するQ&Aをまとめ
テストステロンとハゲの関係は複雑なため、疑問は絶えません。
ここではテストステロンとハゲに関する疑問にQ&A形式で回答していきます。
男性ホルモンと薄毛について気になる方は参考にして下さい。
テストステロンは筋トレで増える?育毛への効果は?
食事でテストステロンを増やすには、タンパク質をたくさん摂取することです。
筋肉増強効果を持つテストステロンですから、筋肉の材料をたくさん取れば、その分泌量も増えていきます。
しかし、過剰なストレスや過度な飲酒、喫煙でテストステロンが消費されてDHTに変換されてしまうのです。
筋トレでテストステロン量を増やしておくのは薄毛予防に効果的と言えるでしょう。
とはいえ、普通に生活している分には問題ないくらいのテストステロンは分泌され続けるので、筋トレを止めたからといってすぐに薄毛が進行するわけではないのです。
過度なストレスなどで一気に減少しない限り、DHTは増えません。
また、タバコやお酒の飲み過ぎも5αリダクターゼを発生させる要因になるため、テストステロンを増やせば増やすほど薄毛が進行してしまうでしょう。
テストステロンは女性の育毛や薄毛FAGAとも関係がある?
女性の場合、睾丸がありませんから副腎からのみ分泌されるのですが、その影響で男性の10%程度しか分泌されないのが特徴です。
女性の場合、分泌量の変化を敏感に感じ取って5αリダクターゼがちょくちょく分泌されると考えていいでしょう。
テストステロンは多いとハゲる?少ないと育毛に良くてハゲない?
5αリダクターゼが分泌されるのは毛乳頭付近と皮脂腺付近です。皮脂がベタベタのオイリー肌の方の場合、5αリダクターゼの分泌量が人よりも多いという予想もできます。
ジヒドロテストステロンは髪を脱毛させる一方で、ヒゲや体毛を太く強くする働きがあるホルモンです。
テストステロンが減少する原因は?育毛剤で減るのを抑制できる?
これはテストステロンを減少させる働きがあるため、ストレスはテストステロンの天敵とも言えます。
加齢による老化もまた、テストステロンを減少させる原因になります。
ただし、女性の場合、加齢によってエストロゲン(女性ホルモン)が減少するためテストステロンが増えていく傾向があります。
1日の睡眠時間が5時間以下だと、テストステロンは15%減少することが分かっています。
医薬品であるプロペシアの有効成分フィナステリドにも5αリダクターゼを抑制する成分が含まれており、強い効果が期待できます。
ただしこちらは、医師の処方でないと手に入りません。というのも、副作用の恐れがあるからです。
まとめ:テストステロンは髪の毛にいいけど不摂生や遺伝の影響でハゲホルモンに変化する!
男性ホルモンであるテストステロンには、ハゲ・薄毛と密接な関係があります。
- ハゲを引き起こす悪玉男性ホルモンDHTは、テストステロンが材料
- テストステロンが5αリダクターゼによって変換されるとDHTになる
- DHTが毛乳頭の男性ホルモンレセプターと結合すると、その髪は抜けてしまう
テストステロンを減らせばハゲが予防できるというのは間違い。その理由は、
- テストステロン自体はタンパク質を合成するシグナルとしての働きがある
- 髪もタンパク質で構成されるため、テストステロンが無くなると細く弱い髪になる
- 脱毛ホルモンDHTは、テストステロンの生理機能維持効果を強力にした効果がある
- テストステロン量が減ると、生理機能をいじできなくなるため、DHTの分泌量が増える
つまり、テストステロン自体は髪に役立つホルモンで、これが減少することでDHTが分泌されハゲが促進されるのです。
- タバコにはDHTを作り出す5αリダクターゼを呼び出す性質がある
- 酒の飲み過ぎはDHTを作り出す5αリダクターゼを呼び出す
- もともと5αリダクターゼを分泌しやすい遺伝形質を持っていると、DHT生産量が増えるだけ
このように、増やしたテストステロンがすべてDHTになってしまう可能性があります。テストステロンの量もバランスが肝心。