頭皮を清潔に保つために毎日のシャンプーは欠かせないものです。
しかし、シャンプーを毎日しているのに
このようにして生まれた脱毛症を脂漏性脱毛症と呼び、男性だけでなく女性も発症する薄毛の症状なのです。

脂漏性皮膚炎は頭皮の炎症、フケの原因
引用元:skindrone.com
脂漏性皮膚炎とは、先述した通り毛穴が皮脂によって塞がれ、そこに発生した細菌などによって引き起こされる炎症をいいます。
皮脂の分泌が活発な思春期や成長期の男性に起こりやすい炎症なのですが、最近では食生活や生活習慣の変化によって中年男性や女性にも発生するというケースが増えてきているのです。
頭皮のカビのマラセチア
過剰分泌された皮脂は、表皮常在菌の真菌、マラセチアの大好物。
マラセチア菌は、皮脂の成分の中でも中性脂肪(トリグリセリド)を特に好み、代謝物として遊離脂肪酸を排出します。
皮脂がマラセチア菌のエサになる
皮脂が多く分泌されると、豊富なエサによりマラセチア菌が大量に増殖してしまいます。
頭皮にマラセチア菌が増殖するとさらに炎症が酷くなるのです。
現在11種類確認されているマラセチア菌ですが、脂漏性皮膚炎に関連しているものはマラセチア・グロボーサという種類のものだと言われています。
マラセチア・レストリクタやマラセチア・フルフルが原因という説もあります。
頭皮のフケや悪臭のもと脂漏性皮膚炎の初期症状
脂漏性皮膚炎になると、頭皮にフケが大量に発生します。また毛穴に詰まった皮脂が酸化して、異臭を発する場合もあります。
これらはあくまで初期症状。皮脂が増加し毛穴に詰まりはじめた段階なので、生活習慣や頭皮環境を改善することで薄毛の進行を防ぐことができます。
放置してどんどんひどくなると、頭全体がフケだまりになっ て、硬い皮で覆われる場合もあります。また、顔や頭だけでなく首 周り、前胸部、上背部、腋の下、足の付け根などにも周囲に油っぽ い皮膚のはがれたものがこびりついた赤い円形の斑が出てくること もあります。さぎのみや皮膚科クリニック
進行した後の症状
しかし、この皮脂をエサにしたマラセチア菌が増加しはじめるとちょっと厄介です。症状が進行すると、マラセチア菌によりかゆみやちょっとした炎症が発生。
この辺りから、徐々に抜け毛が増えはじめます。さらに悪化するとかゆみは酷くなり、頭皮には湿疹、痛みが出る場合もあり、薄毛も進行します。
脂漏性皮膚炎を治療する方法3選
では頭皮の炎症、フケの原因である脂漏性皮膚炎になってしまったら、どのようにして治せばいいのでしょうか?ここでは、脂漏性皮膚炎を治す4つの方法を紹介します!
皮膚科でぬり薬をもらう
医師に処方してもらえる医薬品ステロイド剤や抗真菌剤は短期間の外用で効果が得られるのが特徴です。
顔や首などに使用する場合は軟膏を塗布しますが、頭皮には液体ローションを使います。
脂漏性皮膚炎治療の専用シャンプー
毎日適切に洗髪して頭皮の環境改善するのも、常在菌の数をコントロールする上で大切です。皮脂をしっかりと洗い流すことで頭皮の環境を改善し、マラセチア菌の増殖を防ぐことにも繋がります。
最近では抗真菌剤入りの脂漏性皮膚炎の治療シャンプーもあるので、脂漏性皮膚炎の初期症状が出てきたと思ったらこちらを使用しましょう。
食事や生活習慣の改善
治すには時間がかかりますが、予防という意味で生活習慣の改善は効果的です。
ストレス、睡眠時間とさまざまな改善がありますが、中でも効果が大きいのは食生活の改善。
マラセチア菌のエサである皮脂中の中性脂肪(トリグリセリド)を減らせば、菌の増殖が抑えられるという寸法です。
まとめ:軽度や予防には専用シャンプー、ひどい場合は皮膚科へ行こう
頭皮の炎症やフケの原因の脂漏性皮膚炎は表皮常在菌の悪影響によって引き起こされる炎症です。
そのため、症状が治まったからといって対策を弱めると、症状が再発してくることがあります。
