育毛剤や育毛シャンプーの成分でよく見かけるグリチルリチン酸ジカリウム。
チャップアップやCUシャンプーにも有効成分として配合されています。
グリチルリチン酸2Kという形でよく使われているのですが、これはどのような効果を持った成分なのでしょうか?
抗炎症作用・抗アレルギー作用
グリチルリチン酸2Kは市販のニキビケア化粧品に含まれていることが多い成分です。
漢方の生薬として知られるカンゾウエキスに含まれていて、古くから抗炎症作用や抗アレルギー作用を期待されて用いられてきたグリチルリチン酸。
- のどの炎症や痛みを抑える目的:トローチや風邪薬
- 鼻の炎症を抑える目的:鼻炎薬
- 目の炎症を抑える目的:目薬
頭皮の殺菌効果
グリチルリチン酸は強い殺菌作用も持っています。
皮脂が毛穴に詰まると、それを栄養源として雑菌が繁殖してしまう可能性があります。
逆に、皮脂が少なすぎる場合もシャンプーで頭皮が傷んでしまい、そこは雑菌が繁殖しやすい環境となるでしょう。
殺菌作用と免疫強化
グリチルリチン酸には殺菌作用の他にも免疫を強化する役割もあります。
マクロファージのインターロイキン-12(IL-12)を活性化させるのです。
マクロファージとは白血球内の免疫細胞のことで、ウィルスや細菌を撃退する役割があります。
グリチルリチン酸の副作用
グリチルリチン酸には経口摂取の場合、副作用が存在します。
偽アルドステロン症という、副腎から分泌されるアルドステロンというホルモンが過剰分泌されている症状をいいます。
高ナトリウム血症や低カリウム血症などの症状がみられる危険性があります。
さらに、AME症候群という11β-HSDtype2の遺伝子異常を後天的に引き起こし、腎尿細管でのコルチゾールからコルチゾンへの変換が出来なくなる可能性があります。
皮膚からの摂取は安全
何故なら育毛剤におけるグリチルリチン酸は配合上限が0.5%と決まっているからです。
市販の物だと平均的に0.1%以下で配合されているため、安心して使うことできます。
育毛剤の場合は経皮摂取となるため40mgを摂取するためには、育毛剤をお風呂に満たし肩まで浸かって100数えるような使い方をしなくてはいけません。
そんな使い方をしたらグリチルリチン酸の副作用どころの話じゃ済まないし、何よりも頭皮が浸かってないので髪が生えてきませんよね!